数学ができないとAIエンジニアにはなれない!?必要な数学の分野を紹介

急速に発展する人工知能に関する開発をおこなうAIエンジニア。その業務内容から「AIエンジニアになるには、数学が必要」というイメージを持っている人も多いと思います。

しかし、本当にAIエンジニアは数学ができないと就けない職業なのでしょうか?
数学が必要であれば、どの程度のレベルが求められるのか気になる人も多いでしょう。

本記事では、AIエンジニアに必要な数学の知識や、数学の学習方法を紹介します。

AIエンジニアになるための方法も解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。

数学ができないとAIエンジニアになれないって本当?!

結論からお伝えすると、AIエンジニアになるには数学の知識が必要です。

ただし、あまり難しくないシステム開発の場合、Pythonのライブラリを使うことで数学の知識がなくても業務に携わることは可能です。

それでも一定以上の複雑なシステム開発や、対象となる開発分野によっては数学が不可欠なケースも多くあるので、数学ができるに越したことはないでしょう。

数学を必要としないエンジニア職種もあるので、「数学がどうしてもできない」という場合は、数学を使わないエンジニアを目指すのもよいかもしれません。

というのも、実際にエンジニアのなかには数学が苦手な人も多く、現場では文系出身のエンジニアもたくさん活躍しています。

たとえばWebエンジニアやシステムエンジニアの業務では、数学の能力が必要となる場面はほぼなく、数学ができなくてもエンジニアとして働くことは可能です。

しかしAIエンジニアとなれば、そうはいきません。人工知能に関連するシステム開発や、統計処理には数学を用いるため、ある程度の数学の知識がなければ業務できなくなります。

AIエンジニアに必要な数学のレベル

では、AIエンジニアには、どの程度のレベルの数学が求められるのでしょうか。

「AIエンジニアになるには、大学レベルの数学が必要」という声もありますが、基本的には高校で習う数学のレベルでOKといわれています。

もちろん業務内容によってはさらに難しい数学が必要なケースもありますが、高校の数学レベルが理解できていれば、AIエンジニアになることは十分可能です。

AIエンジニアに数学が必要な理由は「AIの仕組みを理解して使う」ため。集めたデータを解析したり、大量の計算をおこなったり、予測モデルを作ったりと、AIエンジニアの業務には数学の知識が欠かせません。

具体的にAIエンジニアが業務で使う数学の知識は、次のとおりです。

  • 微積分
  • 線形代数
  • 確率統計学

高校の数学で習う微積分は、集めたデータを解析したり、データ予測に用いられたりします。大量のデータの計算式として用いられる線形代数も、AIエンジニアに欠かせない数学的知識です。

さらに、実生活にも馴染み深い確率統計学の知識は、データの分布や予測の正確性を数値化するために使われます。このなかでもとくに、線形代数の基礎理解は必須。

AIエンジニアを目指すための学習においても、基礎が理解できていることが重要となりますので、必ず習得しておきましょう。

また、さらにレベルを高めるのであれば大学1〜2年程度の数学の知識が必要となり、上記3つのほかに「ベイズ推論」や「集合位相」などの理解も求められます。

AIエンジニアを目指す人のための数学の学習方法

これからAIエンジニアを目指すのであれば、業務で使えるレベルの数学の知識を身につけておく必要があります。

数学を学ぶ方法はさまざまありますが、ここでは代表的な学習方法を3つ紹介します。

独学:コストをおさえたい人におすすめ

働きながらAIエンジニアを目指す人にとって、数学の学習に多くの時間を費やすのはなかなか難しいもの。また、誰かから何かを学ぶとなれば、必然的に費用もかかります。

そこで、マイペースかつコストをおさえて数学を習得したい人には、独学がおすすめです。
中学校や高校レベルの数学から復習したい人に向けた書籍も多く出版されているため、自分のレベルに合わせてじっくり勉強できます。

AIエンジニアが業務で使う数学について書かれた参考書を手に入れて、仕事が終わった後や休日にコツコツ学んでいくとよいでしょう。

独学はスキマ時間を活用できるなどのメリットがある反面、モチベーションが続かず挫折しやすいというデメリットもあります。何のために学んでいるのかを明確にして、目標を設定して勉強すると良いでしょう。

オンラインスクール:自分のペースで学べる

独学の延長のような学習方法にはなりますが、オンラインスクールを活用して数学を学ぶ方法もあります。

一般的なプログラミングスクールでは詳しい数学を教えてくれないことも多いため、数学に特化したカリキュラムがあるスクールがおすすめです。

最近ではAIエンジニア向けのコースを設定しているオンラインスクールも増えているので、「独学では続かなさそう」と感じる人は検討してみるのもよいでしょう。

また、NTTドコモグループが提供しているオンライン動画サービス「gacco」は原則無料で利用できるので、気になる人はチェックしてみてください。

社会人向けの数学教室:直接教われる

大人向けの数学教室を使った学習方法です。仕事や試験、ビジネススキルとして数学を学び直したい人も多く、個人の数学レベルや目標にあわせて個別指導が受けられる点がメリット。

直接講師から指導してもらえるので、他の学習方法よりも習得スピードは早いかもしれません。1人ではなかなか理解できなかった部分を解説してもらうことができるので、効率よく理解を深めながら学習を進めることができます。

全国に教室を構える数学教室もあるため、近くで実施しているところがないか確認してみるとよいでしょう。

数学の基礎を身につけたあと、さらに理解を深めたいスキル

AIエンジニアに必要な数学の基礎を身につけたら、さらに理解を深めておきたいスキルとして次の2つが挙げられます。

  • 機械学習
  • 深層学習

どちらも数学の基礎を身につけていれば理解しやすくなります。AIエンジニアとしての市場価値を高めるためにも、この2つの理解を深めておきましょう。

機械学習

機械学習とは、コンピュータがデータを分析して自動で学習を重ねていく技術のことです。収集したデータの背景にあるパターンを発見し、学習したルールに基づいてモデルの予測や大量のデータの分類などをおこないます。

機械学習はさまざまな業界で使われており、顔認証システムやECサイトのレコメンド機能など、日常的に触れているサービスにも多く活用されています。

機械学習エンジニアの業務内容には、機械学習アルゴリズムの開発や実装、Webサービスの開発、サービスの設計・開発などが挙げられます。

機械学習は非常に難しい分野のため、簡単に理解できるものではありません。もちろん、学習を始める時点でのスキルにもよりますが、機械学習エンジニアになるには多くの学習時間が必要になると思っておくほうがよいでしょう。

深層学習

深層学習は「ディープラーニング」とも呼ばれる機械学習の手法です。大量のデータからコンピュータが自動で特徴を判断する点が大きな特徴。多層構造のニューラルネットワークを用いて対象データの全体像から細部まで、異なる粒度の概念を関連させて学習します。

深層学習は機械学習に含まれるAI技術のひとつであるため、機械学習エンジニア同様、高度な技術と専門知識が求められます。

AIエンジニアに必要な数学以外のスキル

AIエンジニアになるには、数学以外のスキルも必要です。ここでは、AIエンジニアとして活躍するうえで欠かせない以下のスキルについて詳しく解説します。

  • プログラミングスキル
  • 論理的思考
  • コミュニケーション能力
  • 英会話スキル

プログラミングスキル

AI開発で使われる「Python」は、AIエンジニアになるには欠かせないスキルです。機械学習の活用や人工知能の修正など、AIエンジニアの業務に携わるうえでプログラミングは基本とも言えるスキル。

また、Pythonにはライブラリがたくさんあるので、用途にあわせたライブラリを扱えるようにしておきましょう。Python以外にも、「C言語」「Java」などの言語を習得しておくと、より幅広い業務に対応できるようになります。

論理的思考力

AIエンジニアを目指すうえで特に大事なのが、論理的思考(ロジカルシンキング)です。AIエンジニアに数学の知識が必要なことは前述のとおりですが、数学・統計学ともに論理的思考が問われる学問です。

論理的思考は物事を順序立てて考える力のことですが、不得意人も少なくありません。しかし、何かの問題を解決したいときに正しい答えを導き出し、解決策を考えるには論理的思考力が必要不可欠です。

AIエンジニアの業務に関連する、「AIを使ったシステム開発」や「データ分析」には正確性が求められるため、筋道を立てて考えられる論理的思考力を身につける必要があるのです。

コミュニケーション能力

エンジニアは黙々とパソコンに向かって作業する職業と思っている方も多いかもしれませんが、チームを組む事も多く、他者と円滑にコミュニケーションが取れるスキルも必要です。

作業の進捗や仕様の再確認など、業務を進めていくなかでチームやクライアントと連携をとる必要が出てくる場面も少なくありません。

とくにフリーランスエンジニアを目指したい場合は、案件を獲得するために営業が必要になるので、自分を売り込むスキルも必要になります。

英語力

AIの分野は現在最先端技術のため、新しい情報を仕入れるには英語力も必須となります。

なぜなら、新しい情報は英語で発信されることが多く、日本語に翻訳された頃には次の最新情報が出ているため、自分で英語の情報の中から情報収集を行う必要があるためです。エラーの解決方法を探しても英語で書かれた情報しかない……というケースも多く、英語力がなければ技術力を高める事も難しいでしょう。

他にも、AI研究は日本よりも海外のほうが圧倒的に発展しているため、将来的に海外で働きたい人も英語力をつけておくのがおすすめです。外資系企業はもちろん、日系の企業でも英語力があれば転職に有利に働きます。

AIエンジニアになる方法

毎日のようにAI技術に関する情報を目にする昨今、初心者からAIエンジニアになりたいと考えている人もいるかもしれません。

エンジニアのなかでも専門性の高い仕事を担っているため、まったくの初心者からAIエンジニアになるのは困難です。

そのため、まずはエンジニアとして企業に就職して、実務経験を積みましょう。とくに「サーバーサイドエンジニア」なら、AIエンジニアに必要な知識とスキルを身につけられます。

一方、すでに企業でサーバーサイドエンジニアとして働いている人であれば、今からAIエンジニアに必要なスキルを習得していくとよいでしょう。

仕事以外の時間をやりくりして独学したりオンラインレッスンを受けたりと、ライフスタイルにあった学習方法を探してみるとよいですね。

フリーランスエージェントではAI関連の案件が多数募集されているので、「どのような案件に、どのようなスキルが必要か」をチェックしておくのもおすすめです。

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Bizlinkでは無駄な中間マージンが発生しない仕組みを構築しているため、高単価案件が多い点もメリット。 AI関連の案件は求められるレベルも高いですが、その分、単価も高い傾向にあります。

すでにエンジニアとして働いていて、AIエンジニアを目指したい人や、将来的にフリーランスエンジニアを目指したい人は、ぜひチェックしてみてください。

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まとめ

AIエンジニアは数学を使う業務が多いため、数学ができない・苦手な場合はAIエンジニアとして働くのは難しいかもしれません。

Pythonのライブラリを使えば簡単なシステム開発はできるものの、本気のAIエンジニアを目指すのであれば、ライブラリを使わないシステム開発にも対応できるスキルを身につけるべきといえるでしょう。

ただし、小難しい数学をすべて理解する必要はありません。あくまでもAIエンジニアの業務に必要な数学が理解できればよいので、まずは基礎をしっかり理解しておくことが大切です。

AIエンジニアになるのは簡単ではありませんが、目標に向かって一歩ずつ進んでいきましょう。

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