プログラミングを勉強している人のなかには、「ChatGPTを活用したい」と考えている人も多いと思います。ChatGPTは、私たちが日常で話している”自然言語”で処理できるため、専門的な知識は必要ありません。
また、ユーザーがChatGPTを活用するほどAIが学習するため、さらなる精度の向上に期待できます。実際にChatGPTをプログラミングの勉強や業務に活用しているエンジニアも多く、うまく活用できれば効率アップにつなげられるでしょう。
本記事では、ChatGPTをプログラミングの勉強に活用するメリットや、実践時のポイントを紹介します。
※2023年5月時点の情報です。今後変更される可能性は十分にありますので、最新情報はOpenAIの公式サイトでご確認ください。
Contents
ChatGPTでプログラミングを勉強するメリット・デメリット

ChatGPTでプログラミングを勉強すると、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。ここでは、ChatGPTを活用するメリット・デメリットをそれぞれ紹介します。
メリット
まずはメリットからみていきましょう。
無料で使える
プログラミングを勉強する際、eラーニング(オンラインレッスン)やオンラインセミナーなどを活用する人も多いと思います。しかし、当然ながらオンラインレッスンは料金が発生しますし、メンターをつければさらに高額な費用がかかります。
ChatGPTは膨大なデータを所有しているにも関わらず、基本的な機能は無料で使えます。そのため、テキストの不明点を質問したり、テストデータを作成してもらったりと、プログラミング学習をさまざまな角度でサポートしてくれます。
ユーザーの任意で無料・有料プランが選択できるので、業務で本格的に使いたくなったときに有料プランに変更するという使い方も可能です。
質問に対する回答が早い
プログラミングは「コードを書く」こと以外にも、さまざまな要素が必要です。そのため学ぶべきことも多く、理解が難しくつまづいてしまうこともあるでしょう。
インターネット上のコミュニティやオンラインレッスンでは、質問に対する回答が得られるまでに時間がかかることもめずらしくありません。しかしChatGPTなら、24時間365日いつでも質問できて、すぐに回答を提示してくれます。
知りたい情報をすぐに知れることで、勉強中に立ち止まる時間が少なくなり、より短い時間で多くのことが効率的に学べるようになるでしょう。
検索する必要がない
これまでのようにインターネットで検索する必要がなくなるのも、ChatGPTを活用する大きなメリットです。従来のインターネットの検索方法では、知りたい情報以外のサイトや記事も検索結果に表示されるため、「どのページのどの部分」に自分の求める情報が記載されているのかを見つけなければなりませんでした。
しかし、ChatGPTは所有している情報のなかから、質問に対する最適だと思われる答えを提示するため、ユーザー側が情報を探す必要はありません。ピンポイントで回答が表示されることにより、検索結果から情報を探し出す時間の削減につながります。
言語化するスキルが身に付く
ChatGPTは自然言語処理能力をもつAIのため、私たちが日常で使っている言葉を解析して処理します。しかし、聞きたいことがうまく言語化できなかったり、質問の仕方が曖昧だったりすると、求める回答を得るのは困難です。
そのため、ChatGPTに「どのようなことを聞きたいのか」「どのような回答が欲しいのか」を明確にするためには、質問内容を具体的に言語化するスキルを身につけなければなりません。このことにより、自分の伝えたいことを明確に言語化するスキルが身につくのも、メリットの1つといえます。
最初は思ったような回答が導き出せないかもしれませんが、何度も使ううちに質問の仕方のコツがつかめるようになるでしょう。
デメリット
デメリットは以下の4つです。
情報が正しくないときもある
ChatGPTは豊富な情報を持っている一方で、その情報の正確性について判断しているわけではありません。そのため、不正確な回答が出力されることもあり、ユーザー側で情報の正確性を確認・判断する必要があります。
なお、ChatGPTの回答が間違っている場合は「バッド(低評価)」ボタンを押してフィードバックできます。
リアルタイムの情報は出力できない
ChatGPT自体はインターネットに接続されているわけではないので、リアルタイムの情報は出力できません。また、OpenAIの「ChatGPTに関するよくある質問」では、「2021年以降の世界の出来事についての知識は限られている」との記述もあります。
しかし、ChatGPTはユーザーが利用することで学習をしていくため、今後さらに新しい情報を取得して回答できるようになる可能性は十分あるでしょう。
スキル向上を妨げる可能性がある
ChatGPTを使うことでプログラミング学習の効率を高めることはできますが、ChatGPTに頼りすぎると、自分自身の成長を止めることにもつながります。実際にChatGPTの利用を制限している日本の教育機関も多く、安易にAIの力を借りると成長の阻害につながるのは間違いないと考えられます。
そのため、プログラミングの勉強にChatGPTを活用するのであれば、サポートや相談相手などの位置付けが望ましいでしょう。
情報漏洩の可能性がある
ChatGPTは人工知能のため、ユーザーが入力した情報を学習します。そのため、個人情報や機密情報などの入力は避けましょう。
もし、特定の個人や企業にとって不利益な情報が流れてしまうと、重大な損失やトラブルを引き起こしかねません。2023年4月に追加された「Chat機能」や既存設定の「オプトアウト」を申請することで、入力したデータがトレーニングに活用されなくなります。仕事関係で使用したい場合は、必ず申請をするようにしましょう。
ChatGPTをプログラミングの勉強に活用する際のポイント

闇雲にChatGPTに質問しても、欲しい答えが得られず時間ばかり浪費してしまう可能性があります。そこで、ChatGPTをプログラミングの勉強に活用する際には、いくつかのポイントをおさえておきましょう。
ここからは、プログラミング学習にChatGPTを活用する際のポイントを紹介します。
ChatGPTが回答できることを質問する
ChatGPTは幅広い知識をもっていますが、「正しいかどうか」はユーザー側で判断しなければなりません。また、間違った情報をまるで正しい情報化のように提示することもあります。
そこで、ChatGPTが提示した回答に対して、自分で答え合わせできる質問をしましょう。
例えば・・・
プログラムの意味を聞く
プログラムの意味を知りたいときに、「〇〇(特定の言語)のコードの意味は?」や「このコードの意味を教えてください」と共に、コードを貼り付けます。すると、ChatGPTがコードの内容を解析して、機能の説明や詳しい解説まで、それぞれの意味を教えてくれます。
プログラムの改善点を聞く
とくにプログラミング初心者は、プログラムが思ったように動かないことも多いと思います。正しく動作しない原因にもよりますが、プログラムの改善点を見つけるには、少なからず時間と労力が必要です。
そこで、自分で書いたプログラムの改善点をChatGPTに聞いてみましょう。ChatGPTにプログラムコードと「以下のプログラムが動作しない原因と改善点を教えてください」と投げかけることで、問題点と修正後のコードを提示してくれます。
プログラム作成を依頼する
ChatGPTに言語の種類や仕様を指定し、「プログラムを作成してください」と投げかけることで、プログラムを作成してもらうことも可能です。ただし、1回の質問ですべての回答が得られるとは限らないため、ベースとなるプログラムが出力されたら、さらに一つひとつ深掘りしていきましょう。
このとき、どのようなプログラムを作りたいかを具体的に書くことが重要なポイントとなります。また、「〇〇はしないように」と、して欲しくないことを指定するとより理想に近いプログラムを作成してくれます。
問題を出してもらう
ちょっとした遊び感覚で、プログラミングに関する問題を出題してもらうのもよいでしょう。プログラミングは覚えるべきことがたくさんあり、勉強中に行き詰まりを感じる人も少なくありません。
そこで、ChatGPTに「〇〇について問題を出して」と投げかけてみましょう。すると、対象となる内容に関する問題を出題してくれます。この時も、言語や勉強したい内容について具体的に指定しましょう。答えを入力して「正解を教えて」と投げかけると、正解もしくは改善すべき点を教えてくれます。
ダミーデータ(サンプルデータ)を作ってもらう
テスト環境を作る際やデータベースに大量のデータを作りたい時など、プログラムに複数のサンプルが必要になることがあります。ダミーデータ作成は、1つずつ値を変更したデータを作るという手間のかかる作業のため、数が多いほど時間がかかるもの。こういう時こそ、AIを活用しましょう!
ChatGPTはダミーデータの作成もできるので、たとえば問い合わせページのメールや住所、電話番号などを指定した条件で自動的に出力してくれます。ただし、ChatGPTに頼りっぱなしではスキル向上にならない点に注意が必要です。
質問の仕方を工夫する
ChatGPTからより正しい回答を得るためにも、質問の仕方を工夫する必要があります。というのも、AIが生成する回答を導き出す指示を「プロンプト」といいますが、このプロンプトが適切かどうかによって、回答の精度は大きく変わるからです。
より効率よく精度の高い回答を提示させるためにも、プロンプト作成の際は以下のポイントを意識しましょう。
- 欲しい情報を明確にする
- 情報の範囲を指定する
- 背景の情報を提供する
- 簡潔な文章を書く
- 表現方法を指定する
なお、一度に複数の質問をすると、回答の精度が低下するおそれがあります。1つの質問で1つの回答が得られるように、できるだけ端的で明瞭なプロンプト(質問文)を作りましょう。
ChatGPTから思うような回答が得られない場合や、エラーが出て使えない場合は、こちらの記事を参考にしてください。
ChatGPTの料金や登録について

ChatGPTを利用するには登録が必要です。現時点では無料で基本的な機能は使えますが、より高度さを求める場合は有料プラン(月額20ドル)を契約するとよいでしょう。
登録時は無料プランが適用されているため、必要に応じて変更してください。ChatGPTの登録手順を以下で簡単にまとめます。
- ChatGPTの公式サイトにアクセス
- 「Sign up」をクリック
- メールアドレスを登録
- パスワードを入力
- 登録したメールアドレスを確認
- 氏名と電話番号を入力して認証コードを送信
- 認証コードを確認してChatGPTに入力
以上でChatGPTへの登録(アカウント作成)は完了です。GPT-4など、ChatGPTの詳細はこちらの記事をご覧ください。
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ChatGPTはプログラミングの勉強に役立つ便利なサービスですが、スキル上達のためには頼りすぎないことも大切です。また、エンジニアの業務は実践で身につくことも多く、勉強しているだけではスキルの向上が頭打ちになる可能性もゼロではありません。
そのため、ある程度のプログラミングスキルを身につけたら、ぜひ案件を獲得してプロジェクトに参画してみましょう。フリーランスエンジニア向けの案件を紹介している『Bizlink』では、幅広い言語の案件を扱っており、フルリモートでの業務も可能です。
週2〜など副業から始められる案件も扱っているので、ぜひチェックしてみてください。
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まとめ
ChatGPTの登場はIT業界をはじめ、さまざまな業界に大きな影響を与えています。しかし、どの程度使いこなせるかはユーザーのスキルに左右されるのも事実です。
プログラミングの勉強にChatGPTを活用したいと考えている人は、メリット・デメリットを踏まえたうえで、自分なりの活用方法を見つけてみましょう。
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