システムエンジニアの単価相場(会社員・フリーランス)と自分で単価を上げる方法

ITエンジニアは実務経験が豊富で高スキルであるほど単価や収入をあげやすく、システム開発の「上流工程」に当たるシステムエンジニアは、プログラマーよりも年収が高い傾向にあります。

とはいえ、「そもそもシステムエンジニアの単価相場がわからない」という方も多いと思います。また、すでにシステムエンジニアとして働いている場合、「自分の収入が相場からかけ離れていないか確認しておきたい」と考えている方もいるでしょう。

そこで今回は、システムエンジニアの単価相場について紹介します。単価を上げる方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

システムエンジニアの単価相場

システムエンジニアの単価には、実務経験やスキルを始めとするさまざまな要素が関わります。政府が発表する統計データによるとシステムエンジニアの平均年収は、568万9000円とのこと。(2019年時点)

開発する分野や業務内容によってシステムエンジニアの単価は大きく異なりますし、クライアントや地域、働き方などを踏まえると「単価は◯円です」と言い切ることは困難です。

会社員とフリーランスでも単価は異なる

システムエンジニアには、会社に所属して働く人もいればフリーランスとして働く人もいます。両者の業務内容はほぼ同じではありますが、働き方や報酬の受け取り方が異なります。

会社員として働くシステムエンジニアは、毎月振り込まれる給料を「月の単価」と考えることができるでしょう。求人ボックスの求人統計データによると、正社員システムエンジニアの平均年収は502万円で、月給約42万円となります。

会社に所属するシステムエンジニアとして働く大きなメリットは、毎月安定した給料が受け取れること。ただし、頑張りが収入に直結することは少なく、昇給には長期間かかるケースが多いです。

一方、フリーランスエンジニアは案件ごとに契約内容が異なるため、単価もさまざまです。現場で重宝されるスキルがあれば当然ながら単価もあがりやすく、会社員エンジニアよりも能力が収入に反映されると言えるのが大きなメリットです。

また、フリーランスエージェントのレバテックがまとめたデータでは、フリーランスとして働くシステムエンジニアの平均単価は71万円、最高単価は165万円とのこと。スキルや獲得する案件にもよりますが、フリーランスエンジニアは直接クライアントと契約するため、会社員エンジニアより単価相場が高い傾向にあります。

(参考:単価相場を比較

システムエンジニアの収入に関わる「人月単価」とは?

「人月単位(にんげつたんい)」は、1人のエンジニアの作業量を表す単位です。開発会社が見積もりを出すために用いられ、システム開発にかかる1人のエンジニアの単価となります。

人月単位は「人数×月数」で計算され、エンジニアのスキルや開発会社などによって変動します。少し古いデータにはなりますが、2018年に日経TECXがITベンダーに調査した結果によると、システムエンジニアの人月単価の平均値は102万6000円でした。

ボリュームゾーンとしては、「80万円〜100万円未満」と「100万円〜120万円未満」。なお、同調査でのプログラマーの人月単価は平均で82万2000円となっており、システムエンジニアよりも約2割ほど低い結果となっています。

(参考:4年前と変わったか?プロジェクト成功率の実態

システムエンジニアの単価に差がつく要素

上記でも紹介したとおり、システムエンジニアの単価はさまざまな要素によって異なります。ここでは、システムエンジニアの単価に差がつく代表的な要素として、以下の2つについて詳しく解説します。

  • 会社の規模
  • エンジニア自身のスキルや実績

それぞれ詳しくみていきましょう。

会社の規模

一般的に、企業規模が大きいほどシステムエンジニアの単価は高い傾向にあります。大手IT企業には、優秀なエンジニアが在籍していることや、優秀なエンジニアを育成するための環境が整っているからです。

さらに、地域によっても単価は異なり、基本的には都市圏の方が高い傾向にあります。そのため、年収も都市圏に近い方が高くなりやすいです。ここで、地域ごとのシステムエンジニアの年収をみてみましょう。

以下に複数の都市をピックアップして、年収を比べてみました。

【各都市でのシステムエンジニアの平均年収】

  • 北海道:496万5600円
  • 東京都:557万5300円
  • 大阪府:587万3800円
  • 山口県:478万9200円
  • 福岡県:489万7500円

(参考:賃金構造基本統計調査

※上記は2019年の調査で、東京都よりも大阪府の方が平均年収が高い結果となっていますが、都市圏は年によって入れ替わることも多いです。

この年の東京都と山口県を比べてみると、1年間で78万6100円もの差があることがわかります。東京都には多くのIT系企業が拠点を置くため自然と案件数が多くなり、単価も上がりやすくなっているのが現状です。

ただ、コロナ禍でリモートに移行した企業も増えたことで、地方に住むエンジニアが東京をはじめとする都市圏の案件を獲得しやすくなりました。地方には都会に比べて家賃や物価が安い土地も多く、東京都に住むエンジニアと同じような収入を得られれば、ゆとりのある生活を送ることができるでしょう。

エンジニア自身のスキルや実績

一口に「システムエンジニア」といっても、スキルが初級レベルなのか上級レベルなのかによっても単価は異なります。また、システムエンジニアの業務内容は幅広く、上級レベルになるほど高度なスキルや知識が求められ責任も重くなります。

ITに関する国家資格試験などをおこなう「IPA情報処理推進機構」では、次のようにITスキルをレベル分けしています。

レベル1情報技術に携わる者に最低限必要な基礎知識を有する。
レベル2上位者の指導の下に、要求された作業を担当。プロフェッショナルとなるために必要な基本的知識・技能を有する。
レベル3要求された作業を全て独力で遂行できる人。スキルの専門分野確立を目指し、プロフェッショナルとなるために必要な応用的知識・技能を有する。
レベル4自らのスキルを活用することによって、独力で業務上の課題の発見と解決をリードする。社内においてハイレベルのプレーヤーと認められる。
レベル5社内においてテクノロジやメソドロジ、ビジネスを創造し、リードするレベル。企業内のハイエンドプレーヤーとして認められる
レベル6社内外においてテクノロジやメソドロジ、ビジネスを創造し、リードするレベル。国内のハイエンドプレイヤーとして認められる。
レベル7社内外においてテクノロジやメソドロジ、ビジネスを創造し、リードするレベル。世界で通用するプレイヤーとして認められる。

(参考:ITスキル標準とは?

このようにレベルをわけたとき、上位レベルと下位レベルのエンジニアでは、倍近くの単価の差が開くこともめずらしくありません。

システムエンジニアが単価を上げる方法

ここからは、システムエンジニアが単価をあげる方法について紹介します。より具体的にするために、会社員とフリーランスの2つの働き方に分けて解説します。

【会社員の場合】

最初に、会社員エンジニアの単価を上げる方法からみていきましょう。

スキルを高める

スキルを高めることで単価をあげやすくなるのは、会社員エンジニアにもフリーランスエンジニアにも共通するポイントです。ここで大切になるのが、今の自分にどのようなスキルが必要か?ということです。

まずは自己分析をして、今の自分がどのようなスキルを持っていて、どのようなスキルを身につけるべきかを考えてみましょう。また、クラウド技術やAI・IoTなど、新しい技術の習得も視野に入れることで、エンジニアとしての市場価値を高めやすくなります。

転職する

今の会社からの給料に満足していないのであれば、転職を検討するのも良いかもしれません。システムエンジニアとして同じようなスキルを持っている場合でも、会社によって単価(給料)が異なることもめずらしくありません。

年収アップを狙った転職の際も、スキルを高めることが重要となります。なお、マネジメント能力を習得すると、プロジェクトマネージャー(PM)やプロジェクトリーダー(PL)などへのキャリアアップを目指すことも可能です。

フリーランスを目指してみる

システムエンジニアとしての実績やスキルがある場合は、フリーランスを目指してみるのもよいでしょう。会社員とは異なり福利厚生やボーナスはありませんが、スキルや頑張りが収入に直接反映され、年収アップを目指しやすくなります。

フリーランスになると苦手な業務を避けて案件を選ぶこともできますし、「チャレンジしてみたかった」という案件に出会えるかもしれません。

まったくの未経験からフリーランスエンジニアを目指すのはおすすめできませんが、ある程度の実績やスキルがあれば案件が獲得しやすいため、自分で仕事をコントロールしたい方は検討してみてはいかがでしょうか。

【フリーランスの場合】

次に、現在フリーランスのシステムエンジニアとして働いている場合の単価の上げ方を紹介します。

単価を交渉してみる

1つ目は、クライアントに単価交渉してみる方法です。単価交渉する場合は、これまで納品してきた成果物に問題なく、クライアントが望む以上の仕事ができていることが重要となります。

とくに成果が数値にできるものであれば交渉材料として提示できて、クライアントにも納得してもらいやすいはずです。ただし、実力や実績、信頼がない状態で単価交渉すると失敗する可能性が高く、あくまでもクライアントにとっての”価値”を提供できなければなりません。

また、クライアント側の都合も考えたうえで、タイミングを見計らうことも大切です。

案件の探し方を変えてみる

これまで単価の高い案件が獲得できていないのであれば、一度探し方を変えてみましょう。単価を上げるポイントは、「直請け案件・エンド案件を探す」「スキルが活かせる案件を探す」の2つです。

これらの条件を満たした案件を見つけるためにも、フリーランスエージェントの利用がおすすめです。フリーランスエージェントとは、登録しているエンジニアとの面談によりスキルを把握し、スキルや条件にマッチした案件を探してくれるサービスです。

エンジニア自身が営業する必要はなく、条件交渉や契約面でのやりとりも代行してくれます。また、エージェントでは大手有名企業の案件を扱っていることもあり、個人では断られるような好条件の案件を獲得できる可能性もあります。

フリーランスエンジニアの単価相場については、こちらの記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

単価を上げたいシステムエンジニアには『Bizlink』がおすすめ

「今よりも単価を上げたい」と考えるシステムエンジニアには、エンド直案件の豊富な『Bizlink』がおすすめです。単価100万円以上の案件も多数扱っており、スキルや実績次第で年収アップを目指すことができます。

また、Bizlinkで扱うシステムエンジニアの案件ではフルリモートに対応しているものも多く、地方からも参画可能。参画後のサポートもおこなっているため、不安な点があればいつでも相談できる環境が整っています。

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まとめ

システムエンジニアの単価相場はスキルや実績によって異なりますが、行動次第で単価を上げることは可能です。単価アップのためにスキルを磨いたり、キャリアパスを考えたりしてみましょう。

また、システムエンジニアの働き方は会社員だけではありません。自分自身で働く時間や場所をコントロールできるフリーランスを目指してみるのも1つの方法です。フリーランスエージェントの『Bizlink』では、これから独立を目指すエンジニアからの相談も受け付けていますので、ぜひチェックしてみてください。

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