フリーランスエンジニアが案件獲得する際に避けて通れない「面談」。職務経歴書やスキルシートの内容とともに、面談でのやりとりによって採用・不採用が決まるため、しっかり準備しておきたいところです。
しかし、「どのような対策をとれば良いのかわからない」「面談でどのような質問をされるのか知りたい」などのように、不安や疑問を持っている人も多いと思います。
そこで今回は、フリーランスエンジニアの面談対策として、流れや注意点を紹介します。落ちやすいエンジニアの特徴も解説しているので、ぜひ参考にしてください。
フリーランスエンジニアの面談とは
フリーランスエンジニアの面談は、大きく2つに分けられます。1つはクライアントとの面談で、もう1つはエージェント登録時の面談です。
自分で営業をかけた企業や、人づてに案件の紹介を受けた場合は、クライアントとの面談のみですが、エージェントを利用したい場合は登録時に面談を受ける必要があります。
エージェント登録時の面談は、どのようなスキルを保有しているエンジニアかを把握し、希望条件などをヒアリングするためにおこなわれます。
また、エージェント経由での案件獲得の場合、エージェントの担当者がクライアントとの面談にも同席するのが一般的です。とはいえエンジニア自身が自分をアピールできる状態でいることが何よりも大切となります。
ここからは、「エージェントとの面談の流れ」と「クライアントとの面談の流れ」をそれぞれ詳しく紹介していきます。
エージェントとの面談の流れ

そもそもフリーランスエンジニアが利用するエージェントとは、案件の紹介が受けられるマッチングサービスです。エージェントに自分のスキルや希望条件を伝え、マッチする案件があれば紹介〜面談・契約へと進んでいきます。
面談はエージェント側の商談スペースもしくはカフェなどでおこなわれることが多いですが、新型コロナウィルス感染症の影響を受けて、オンライン面談をメインとするエージェントも増えました。
また、面談の所要時間は30分〜1時間程度で、基本的にフリーランスエンジニアの都合良い時間に合わせてもらえます。エージェントとの一般的な面談の流れは以下のとおりです。
①挨拶や雑談
担当してくれるエージェントの挨拶から、当日の流れや面談の目的が説明されます。アイスブレイク的な雑談をすることが多いので、このタイミングで緊張をほぐしてリラックスしておきましょう。
また、エージェントとの面談は担当者が流れを作ってくれるため、この項目以降も基本的には任せる感じで問題ありません。
②サービスや契約についての説明
次に、エージェントのサービスや運営会社についての説明を受けます。契約や条件、福利厚生制度など、エージェント利用におけるポイントの説明もあるので、気になる部分があればメモに書き留めてのちほど質問できるようにしておきましょう。
③希望条件のヒアリング
次に、どのような条件を希望するかのヒアリングを受けます。ここでしっかりと希望条件を伝えておけば、のちのち「思っていたような案件紹介が受けられなかった」というミスマッチを防ぐことができます。以下のような条件をしっかり伝えて、ミスマッチを防ぎましょう。
- 業務内容
- 報酬単価
- 勤務日数
- 常駐orリモート
- 勤務場所(常駐の場合のみ)
- もっとも優先したいこと
また、逆に避けたい業務や企業などがあれば、そちらも伝えておくとよいでしょう。
※なお、この項目は次の「④経歴・スキルのヒアリング」や「⑤キャリアプランのヒアリング」と順番が前後する場合もあります。
④経歴・スキルのヒアリング
職務経歴書やスキルシートをもとに、スキルに関するヒアリングを受けます。ここでの一般的な質問内容は、以下のとおりです。
- 使用可能なプログラミング言語
- スキルのレベル
- 参画してきたプロジェクトの規模
- 関わったことのある工程
とくに得意なスキルなども聞かれるので、面談前にあらためて振り返っておくとよいでしょう。
⑤キャリアプランのヒアリング
次にフリーランスエンジニアとして、どのようなキャリアプランを持っているのかを聞かれます。ここでは理想とするポジションや働き方、ライフスタイルなどを明確に伝えておきましょう。
もしキャリアプランが定まっていない人は、逆に質問してみるのもアリです。エージェントのコンサルタントは数多くのエンジニアを見てきており、その豊富な経験と知識から正確なアドバイスに期待できます。
⑥案件の紹介を受ける
ここまでの内容と職務経歴書などをもとに、マッチしそうな案件をデータベースから探してくれます。この段階で良さそうな案件があれば、その場で案件紹介が受けられます。
紹介された案件に興味があれば、そのまま話を進めても良いですし、一度考えたい場合は後日改めての返事でも問題ありません。また、マッチする案件がない場合は、案件が見つかり次第、連絡をもらうことになります。
⑦今後の流れの説明や相談
連絡を取りやすい時間やクライアントとの面談の日程など、今後の流れを話し合います。エージェントはできるだけエンジニアの状況に合わせて考えてくれるので、無理なく進められるのもメリットといえるでしょう。
⑧質疑応答
最後に、質疑応答の時間があります。今回の面談で疑問に思ったことや、案件に関することなど、聞きたいことがあればこのタイミングで質問しておきます。
ここで変に遠慮したり気を使うと、思ったような結果が得られなくなってしまうかもしれません。エージェントをうまく活用して良い案件を獲得するためにも、疑問や不安に感じる部分があれば遠慮なく聞いておきましょう。
クライアントとの面談の流れ

参画したい案件が見つかったら、クライアントとの面談が実施されます。(エージェントを利用している場合はエージェント経由)面談後、お互いによさそうであれば契約確定となります。
面談はクライアントがエンジニアを判断するためだけではなく、エンジニア側からプロジェクトやクライアントへの理解を深める時間でもあります。万が一、面談で「合わない」と感じた場合は辞退しても問題ありません。
ここでは、クライアントとの面談がどのような流れで進んでいくのかを詳しく紹介していきます。
①プロダクトやプロジェクトの説明を受ける
挨拶を済ませたら、クライアント側からプロダクトやプロジェクトについての説明を受けます。一般的なエンジニアの面談では、人事担当者ではなく現場の技術者がスキルや技術についての説明をおこないます。
エージェントの面談と同じように、のちほど質問できるよう気になる部分があればメモしておきましょう。
②自分の職務経歴を説明する
次に、自分の職務経歴について簡単に説明していきます。できるだけ「直近」で「応募する案件に近い」経歴をメインに話しましょう。
すでに職務経歴書やスキルシートを提出しているので、すべてを事細かく説明する必要はありません。こちらからの説明が終わったら、クライアントからの質問に答えていきます。
②クライアントからの質問に回答する
ここでは、クライアントからいくつかの質問を受けます。よく質問される内容としては、
- 抽象度が高い要件の開発経験の有無
- これまでの業務で苦労したことと解決した方法
- コードレビュー経験の有無
- チーム開発の有無とポジションについて
- キャリアプランについて
などがあります。基本的には書類選考と1回の面談のみで結果が決まるため、論理的に順序立ててわかりやすく説明していきましょう。
③クライアントへの質問をする
次に、エンジニア側からの質問をしていきます。参画後をイメージしてみて、疑問点があればすべて聞いておきましょう。自分が正しく理解できているのかの確認でも問題ありません。
また、「参画までにしておいた方が良いこと」を質問しておくと、前向きな姿勢がアピールできて良い印象を残すことができます。クライアントへの質疑応答が終わり次第、面談終了となります。
なお、エージェントを利用している場合は、同席していた担当者からフィードバックがもらえることもあります。
面談で落ちやすいフリーランスエンジニアの特徴4つ

クライアントとの面談では、落ちやすい人とそうでない人がいます。落ちやすいフリーランスエンジニアには何かしらの理由があり、改善していかなければなりません。
ただし案件によっては自分ではどうしようもない場合もあるので、以下で紹介する注意点を意識して、次の面談に備えましょう。
特徴①クライアントが求めるスキルとマッチしない
そもそも募集案件に求められるスキルと、エンジニアのスキルがマッチしない場合、面接で落ちやすいです。とくに、クライアント側から見たフリーランスエンジニアは、育成コストがかからないことが最大のメリットです。
クライアントは根本的に「これからスキルを身につけてもらう」というよりも、「すでにスキルのある人」に参画してもらいたいと思っています。そのため、スキルがマッチしていない時点で採用される可能性はかなり低くなります。
特徴②コミュニケーションが取りづらい
技術やスキル以外にもっとも重視されるのが、コミュニケーションスキルです。フリーランスエンジニアにとっての面談は「商談」と言い換えることができ、自分自身をアピールしなければなりません。
そこで、クライアントが知りたい情報を簡潔にわかりやすく伝えられるかどうかも、しっかりチェックされるポイントとなります。クライアントから質問されたことには元気よくハキハキと、簡潔に返答するように心がけましょう。
特徴③スキルシートの内容を読み上げるだけになっている
スキルシートに記載している内容は、クライアントも見ればわかる通りなので、そのまま読み上げても意味がありません。これまでの経歴やスキルを網羅的に伝えるのではなく、クライアントが求める内容をメインに、かいつまんで説明しましょう。
また、過去のプロジェクトで細かい内容を忘れていることもあると思います。どのプロジェクトの質問を受けても良いように、面談までに思い返す時間を作っておきましょう。
自分のスキルをどれだけアピールできるかは、採用の可否に関わる重要なポイントなので、入念に準備しておくことが大切です。
特徴④ビジネスマナーがない
最低限のビジネスマナーがないエンジニアは、面談で落ちる確率が高いです。「会社員ではない=ビジネスマナーがいらない」ということではありません。
服装や姿勢、言葉遣いなど、相手に不快感を与えないように配慮するのが社会人としてのマナーです。また、対面・オンラインに関わらず、遅刻は絶対にNGです。
人としての信頼度が落ちるような行動や言動をしないように、ビジネスマナーをしっかり守るようにしましょう。
フリーランスエージェントを利用するなら「Bizlink」
クライアントとの面談に不安を感じるフリーランスエンジニアには、フリーランスエージェントの『Bizlink』がおすすめです。
Bizlinkを利用すると、職務経歴書の書き方や面談に関するサポートなども受けられるので、1人では不安なエンジニアでも安心して案件が探せます。
また、高単価案件を豊富に扱っているので、「独立して収入アップを狙いたい」というエンジニアにも最適です。独立したばかりで営業に不安を抱えているエンジニアや、高単価案件が獲得できずに悩んでいるエンジニアは、ぜひチェックしてみてください。
まとめ
フリーランスエンジニアには組織などの後ろ盾がない分、「個人」としての意識を強く持たなければなりません。クライアントとの面談は、「あなたがどのようなエンジニアで、何ができるのか?」をアピールする貴重な時間となります。
面接対策をしてきたエンジニアと、対策していないエンジニアでは、クライアントが感じる印象が大きく異なるはずです。適当な気持ちで面談を受けるのではなく、しっかりと準備をして良い印象が残せるように心がけましょう。
また、「自分1人では、案件を探したり面談を受けたりする自信がない」と感じるのであれば、Bizlinkの利用も検討してみてください。
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