個人で活動するフリーランスエンジニアにとって、「単価」は非常に重要です。単価はさまざまな要素によって決まりますが、自分自身の市場価値を図る1つの指針にもなります。
フリーランスエンジニアとして長く働き続けるためにも、単価についての知識は持っておきたいもの。そこで今回は、フリーランスエンジニアの単価相場や、単価をあげる方法を紹介します。
年収を高めるうえで欠かせない「市場価値」を高める方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
Contents
フリーランスエンジニアにおける単価相場とは

フリーランスエンジニアの報酬は「時給単価」「日単価」「月単価」のように、いくつかの考え方があります。常駐案件の場合は稼働時間に対し、単価がセットで設定されていることが多いです。
時給で提示される場合は1時間1,000円〜数千円単位で、スキルや実績によってまちまちです。独学からフリーランスになった場合、初めは単価の低い案件を受けやすく、時給換算するとかなり安くなることも……。
なお、エージェントを利用すると基本は「月単価」で報酬が提示されますが、まれに「時間単価」の場合もあるので、どちらかが基本と考えて良いでしょう。
また、場合によってはエンジニア側から見積もりを出すこともあります。適当に見積もりを出してしまうと、思ったよりも工数がかかってしまう可能性があるので注意しましょう。
最初に想定した見積もりから大幅にかけ離れてしまう場合、以下のような原因が考えられます。
- 経験不足
- ヒアリング不足
- 要件定義の不足
- クライアントとの認識相違
また、経験年数やスキルによっても単価は変動するので、自分の市場相場がわからない場合はエージェントを利用して把握しておくのがおすすめです。
フリーランスエンジニアの単価相場を紹介

ここからは、フリーランスエンジニアの単価相場について紹介します。開発言語と職種に分けて、それぞれ表にまとめました。
以下の表は常駐案件とリモートワーク案件の両方を含めた平均となりますが、リモート案件は増加傾向を維持しており、居住地を問わず働ける状況は今後も継続していくと考えられます。
開発言語別の平均単価
言語 | 平均単価 |
R言語 | 85.8万円 |
Scala | 74.8万円 |
Swift | 72.5万円 |
Type Script | 72.1万円 |
Apex | 71.9万円 |
Kotlin | 71.7万円 |
Go言語 | 71.1万円 |
Dart | 69.7万円 |
Rust | 68.2万円 |
Python | 68万円 |
職種別の平均単価
職種 | 平均単価 |
VPoE | 90.9万円 |
機械学習エンジニア | 83.5万円 |
PMO | 80.7万円 |
CRE | 80.2万円 |
コンサルタント | 78.5万円 |
PdM | 76.3万円 |
iOSエンジニア | 76.3万円 |
エンジニアリングマネージャー | 75.7万円 |
PM | 75.5万円 |
クラウドエンジニア | 75万円 |
※フリーランスエンジニアの案件検索サイト「フリーランススタート」が2022年10月に発表したデータをもとに表を作成しています。
開発言語と職種の平均単価は上記のとおりですが、ここで「Bizlink」で扱っている案件をいくつか紹介します。ほんの一例となりますが、どのような案件で単価がどれくらいなのかなどの参考にしてみてください。
- 【Ruby】メディア分析SaaSの運用、保守、新規開発:〜50万円/月
- 【React.js/Node.js】受託会社の開発支援:〜70万円/月
- 【PHP】自社受託ソフトウェア:〜100万円/月
Bizlinkではフルリモート案件も豊富に扱っているので、地方から東京に拠点を置く企業のプロジェクトにも参画できます。平均よりも高単価な案件のご用意もありますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
フリーランスエンジニアが単価をあげる方法

フリーランスは収入が不安定な反面、実力次第で単価をあげることも十分可能です。ここでは、フリーランスエンジニアが単価をあげるためにやっておきたいことを紹介します。
すべてを完璧にするのは難しいかもしれませんが、できるだけ意識するようにしてみましょう。
実務経験を積む
単価をあげる際の必須条件ともいえるのが、エンジニアとしての経験です。フリーランスは会社員とは異なり、「クライアントが育ててくれる」ということはありません。
クライアントは「プロとしての実力」に期待してフリーランスエンジニアを活用しているため、経験によって収入が上下するのは当然といえるでしょう。
最近では独学でエンジニアを目指す人も増えましたが、まったくの初心者がフリーランスになって生活できるほどの収入を得るのは困難です。
最低でも1年以上できれば3年以上は会社に就職して実務経験を積み、それぞれの業務や職種で求められるスキルを身につけましょう。
クライアントの期待を上回る成果を目指す
フリーランスエンジニアが案件を獲得するには、大きく「新規案件」と「継続案件」の2パターンに分けられます。新規案件の場合はお互いに手探り状態から始まり、最初はどのような感じかわかりません。
しかし、納品した成果物がクライアントの期待を上回っているなど、満足してもらえるようであれば契約が継続される可能性が高まります。
継続案件が獲得できれば収入が安定しやすく、お互いのペースや人柄などもわかった状態なので仕事がやりやすくなるというメリットもあります。
スキルアップを続ける
基本的に、フリーランスエンジニアの報酬は上流にいくほど高く、下流にいくほど低くなります。そのため、スキルを身につけて上流工程へのステップアップを目標にすると、単価をあげやすくなります。
ただしIT業界はほかの業界に比べて技術進歩が早く、勉強し続ける姿勢が欠かせません。日常的にネットや本を読んでおくのはもちろん、勉強会やセミナー、エンジニアコミュニティなども積極的に活用して最新情報へのアンテナを張っておきましょう。
今のスキルをさらに突き詰める方が良いのか、スキルの幅を広げる方が良いのかは、目指したいキャリアによって異なります。やりたいことと理想の収入が得られる案件を獲得するためにも、スキルを常に磨きましょう。
交渉力をつける
苦手な人も多いのが「交渉」です。日常のコミュニケーションは取れても、単価交渉となると怖気付いてしまう・・というエンジニアは多いのではないでしょうか。
なかには交渉力がなく安請け合いしてしまい、後悔したことがある方もいるかもしれません。
しかし、実際のところ同じスキルを持っているエンジニアでも、交渉力があるAさんと交渉力のないBさんでは、Aさんの方が高い単価の案件を獲得しやすい傾向にあります。
渉力を身につける方法はさまざまありますが、単価をあげるためにもっとも大切なのが「クライアントからの信頼を得ること」だと考えられます。
どんなにスキルのある人でも、急に連絡が取れない・無断で納期を守らないなど、不安要素を感じさせるエンジニアからの交渉に応じるクライアントはいません。
1つ1つの業務をしっかりこなし、クライアントから信頼されるエンジニアになることは単価アップの重要な土台となります。なお、単価交渉の進め方やタイミングについては、以下の記事で詳しく解説しています。参考にしてください。
フリーランスエンジニアが単価交渉を成功させるコツ|進め方も解説
エージェントを活用する
フリーランスエンジニア向けのエージェントを活用するのも、単価をあげるのに有効です。エージェントに登録すると自分の市場相場が把握できたり、個人営業では獲得できない大手企業の案件に参画できたりと、さまざまなメリットが得られます。
フリーランスになっても案件が獲得できない、もしくは低単価な案件ばかり受けてしまうという場合、自由な働き方どころかまともな生活ができなくなってしまいます。
エージェントはクライアントとエンジニアをマッチングするサービスのため、スキルや希望に沿った案件探しが可能になります。キャリアを見据えた案件探しもできるので、スキルと単価の両方のステップアップに最適です。
フリーランスエンジニアとしての市場価値を高める方法

では、自分自身の市場価値はどのように高めればよいのでしょうか?ここでは、フリーランスエンジニアとしての市場価値を高める方法を3つ紹介します。
方法①キャリアパスを明確にする
エンジニアにとってのキャリアパスは、大きく「スペシャリスト」「ジェネラリスト」「マネジメント」の3つの方向性に分けることができます。
「スペシャリスト」は、特定分野のスキルを高めるエンジニア、「ジェネラリスト」は幅広いジャンルの知識を技術を有するエンジニアで、管理職に就くこともあります。
また、開発経験を生かしてプロジェクトリーダーやディレクターを目指すなど、「マネジメント」に転向するのもよいでしょう。
近年では、エンジニアの管理ができる人材を求める企業も多く、マネジメントスキルを身につけると市場価値が高まるのは間違いないといえるでしょう。
方法②市場価値が高い分野のスキルを身につける
市場価値が高い分野とは、「対応できるエンジニアが少ない」「最先端技術が扱える」など、エンジニアとして重宝される分野のことです。
近年の動向から見れば、最新技術を扱えるAIやIoTなどに対応できるエンジニアや、サイバー攻撃などの危機から情報を守るセキュリティ関係のエンジニアは今後も需要が高いと考えられます。
このようにエンジニア不足の市場のスキルを身につければ、自然と価値は高まるはずです。逆に、Web系などの初心者でも参入しやすい職種のエンジニアは、すでに飽和状態とも言われています。
「誰にでもできる技術」しかなければ価値をあげることはできませんが「貴重な技術」を持っていれば、市場から求められる人材になれます。
方法③コミュニケーション能力を高める
コミュニケーションコストのかからないエンジニアは、円滑なやりとりができることから重宝される傾向にあります。エンジニアは1人で黙々と作業するだけではなく、チームメンバーやクライアントと連携を取りながら業務を進めてきます。
そのため、他者とスムーズなコミュニケーションが取れるエンジニアは、プロジェクトの重要な役割を担当できるなど、市場価値を高めやすくなります。
また、クライアントの求めるものや意図を正確に汲み取り、それを反映させられる技術があれば、プロジェクト終了時に継続依頼される可能性も高まるでしょう。
フリーランスエンジニアが高単価案件を獲得するなら「Bizlink」
報酬単価は案件によってはさまざまですが、同じ時間と労力を使うのであれば、できるだけ単価の高い案件を狙いたいもの。「高単価案件を獲得したい」と考えるフリーランスエンジニアにおすすめなのが「Bizlink」です。
Bizlinkでは、平均単価よりも高い報酬の案件も豊富に扱っており、独立後の収入に不安な方にもおすすめです。専任のコンサルタントにスキルや希望条件を伝えるだけで、自分にぴったりな案件の紹介が受けられます。
週2日〜やフルリモート案件など、多様な求人から案件が探せるため、理想の働き方を叶えられるでしょう。また、条件交渉や事務関連のサポートもおこなっており、1人では不安なフリーランスの強い味方になるはずです。
まとめ
フリーランスエンジニアにおける単価は、開発言語や職種など、求められるスキルによって大きく異なります。「単価をあげるのは難しい……」と思っているエンジニアも多いかもしれませんが、新しい業務にチャレンジする気持ちを持つことも大切です。
単価をあげることを意識し続ければ、フリーランスエンジニアとしての市場価値が高まり、自然と単価アップにつながるはずです。また、エージェントを利用して今の自分の市場価値を把握するのもおすすめです。高単価案件を豊富に扱うBizlinkを、ぜひチェックしてみてください。
フリーランスの皆様こんな悩みありませんか?
- 今後の自分のキャリアに悩んでいる
- 自分の市場での価値を上げてみたい
- 独立できるか正直不安だ…
こんなお悩みはBizlinkで解決しましょう!