2018年に政府が発表した副業解禁や新型コロナウイルスによるテレワークの増加などにより、副業を始める人が増えています。
ITエンジニアとして働いている人のなかにも、副業でさらに収入を伸ばしたいと考えてる人も多いのではないでしょうか。
本記事では週末や空いた時間で副業したい人向けに、ITエンジニアの副業について紹介します。おすすめの副業7選も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
副業しているITエンジニアの割合
まず、ITエンジニアで副業を始める人の割合について解説します。
以下は、TECH Streetが2020年におこなった「ITエンジニアの副業実態調査」の結果をグラフに表したものです。
こちらはエンジニア500人、非エンジニア500人の合計1,000人を対象におこなわれた調査で、左側の赤い枠の中が副業経験者となっています。
過去に副業をしていた人・スポット的に副業をしている人・毎月コンスタントに副業をしている人を合わせると、副業経験率は40%という結果に。
半数には届かないものの、多くの人が副業を経験していることが、この調査結果からわかります。
さらに、副業の平均月収は9千円未満が34%でもっとも多い結果となっています。
1位の9千円未満以降は、1〜4万円台が28%、5〜9万円台が20%と続いています。
収入をいくら増やしたいかは人によって異なるため、「どの程度の稼働でいくらになるのか」を事前に考えて副業に取り組むとよいでしょう。
ITエンジニアが副業を始めるメリット

副業を始める理由として「収入アップにつながるから」という人も多いでしょう。しかし、副業には収入アップ以外にも多数のメリットがあります。
ここでは、ITエンジニアが副業を始めるメリットについて紹介します。
本業で身につけたスキルや知識が活用できる
副業に何を選ぶかにもよりますが、本業と同じエンジニア関係であれば、スキルが活用できるというメリットがあります。
ITエンジニアとして会社に所属して働いている場合、いくら成果を出しても収入に直結することはありません。
しかし、すでに持っている自分のスキルが活用できる案件を探すことで、収入を増やしやすくなります。また、受けた案件は自分自身の実績になり、自信にもつながるでしょう。
さらに、副業でさまざまな案件にチャレンジすると、自分の市場価値がわかるというメリットもあります。
スキルアップになる
会社員エンジニアとして働いていると、仕事で使うスキルは上達するものの、幅広いスキルの習得は難しいでしょう。
また、同じことの繰り返しでは仕事へのモチベーションも下がりやすく、日々の刺激も得られません。しかし、興味のあるジャンルを副業にすることで、新しい技術を身につけることができます。
勉強するだけでは身につかない技術も、副業として実践することで自分のものとして扱えるようになります。たとえ本業では使わないスキルだとしても、周辺知識が活かせるようになるのは大きなメリットといえます。
人脈が広がる
副業を始めると、社外の人と関わることになります。いつもは会社で指示された業務をこなすだけの人も、副業で携わるプロジェクトでは個人のITエンジニアです。
副業でさまざまなクライアントやデザイナーと出会い、本業とは違う関わり方をすることで人脈を広げられるようになります。
人脈が広がれば、人づてに案件を紹介してもらえる可能性もあります。とくに、フリーランスエンジニアを目指している人は、副業で知り合った人間関係を大切するように意識しましょう。
独立につながる
前途の人脈にも通じますが、副業を始めることで独立の地盤を固めることができます。「フリーランスエンジニアになりたい」と思っていても、収入面の不安から独立を諦めている人もいるかもしれません。
しかし、副業は会社に所属したまま実務に携われるので、低リスクで始めることができます。自分自身で案件を探して仕事を請け、成果物を納品するという一連の流れを個人で体験することで、フリーランスとして働く訓練になるでしょう。
なかには副業がうまくいってそのままフリーランスとして独立するエンジニアも少なくありません。副業を通して得たスキルや人脈は、フリーランスエンジニアになるときに活用するつもりで向き合うとよいでしょう。
空き時間を有効活用できる
副業は平日の夜や土日など、空き時間を有効活用できるのもメリットです。とくに同じエンジニア案件を副業にする場合、パソコンがあれば業務がおこなえるので取り組みやすいのもポイントです。
リソースにあった業務の案件を選べるので、「少しだけ働きたい」「ガッツリ働きたい」などの調節が可能です。
ITエンジニアにおすすめの副業7選

ここからは、ITエンジニアにおすすめの副業を7つ紹介します。
業務委託の案件を請ける
業務委託とは、正社員のように雇用契約を結ぶのではなく「業務を委託(依頼)される」働き方のことです。
業務委託は「請負契約」と「委任契約」の2つに分けられます。このうち、請負契約は納品する成果物に対して報酬が支払われる契約で、比較的リモート案件も多く見られます。
一方、委任契約は業務に取り組むこと自体(時給制など)に対して報酬が支払われる契約です。案件によって契約形態が異なるため、条件をチェックする際に希望の働き方に合うかどうかを見ておきましょう。
請負開発の案件を請ける
請負開発の案件では、システムやアプリの開発を請け負います。個人の場合は小規模のプロジェクトに携わることが多いでしょう。
請負開発の案件は、クライアントの依頼に従って成果物を作成・納品することが目的で、完成までのプロセスは問われないケースがほとんどです。
また、請負開発の場合、成果物を納品したあとも一定期間の瑕疵担保責任*(かしたんぽせきにん)が発生するため責任が重く、その分単価が高く設定される傾向にあります。
(*瑕疵担保責任・・成果物の欠陥がある場合に発生する責任)
プログラミングスクールの講師
近年の副業ブームでプログラミングを学習する大人が増えました。また、子どものプログラミング学習も定着しており、プログラミングスクールの需要が高まっています。
プログラミングスクールの講師であれば普段から使っているスキルを活かせるため、新しい知識を増やす必要がないのですぐに取り組むことができます。
直接指導するプログラミング教室やオンラインレッスンなど、働きやすい条件の求人を探してみましょう。また、自身で生徒を募集してプログラミングスクールを開講するのも1つの方法です。
ライティング
ライティングと聞くと、一見プログラミングとは関係なさそうですが、実はそうでもありません。プログラミングやエンジニアに関するライティング案件なら、知識を生かした執筆活動ができます。
とくに技術者向けの専門知識を必要とする案件は、携わっている人にしか書けないケースも多くあります。専門的な知識を必要とするライティング案件の場合、単価が高い傾向にあり、効率よく稼げる可能性があります。
ブログ運営・アフィリエイト
最近ではITエンジニアが運営するブログも多く、アフィリエイト広告で収入を得る人も増えています。
アフィリエイトを簡単に説明すると、ITエンジニアに向けて記事を書き、そのなかに広告を貼っておきます。そして、その広告から商品が購入されたり、サービスが利用されると収益が上がるという仕組みです。
ブログにアクセスを集めるための集客方法や人の心を動かすライティング力など、必要なスキルはたくさんありますが、好奇心の多いITエンジニアなら楽しんで運営できるでしょう。
アプリやサービスを開発する
自分でアプリやサービスを開発し、運営するという副業の方法もあります。基本的な考えはブログと同じで作った媒体に広告を貼り、そこから収益化するのが一般的です。
ただ、アプリやサービスの場合はそれ自体を有料にしたり、課金制にしたりと収益の方法が幅広いのがポイントです。
アプリやサービスの人気が高くなり多くのユーザーを獲得できれば、継続的に収入が得られる仕組みを作ることも可能です。
ITコンサルタント
副業需要の多いITコンサルタントは、本業を生かせるとともに実績を増やせるというメリットもあります。
現状、ITコンサルタント人材は不足しているため案件を獲得しやすく、長期の大手案件を獲得できる可能性もあるでしょう。
ITコンサルタントにはプログラミング以外の知識も必要ですが、副業でスキルを備えることができれば独立への道が広がります。
副業の注意点

次に、副業の注意点について紹介します。メリットの多い副業ですが、やり方によってはデメリットの方が大きくなることも多いため、以下のポイントに注意しましょう。
本業をおろそかにしない
副業を始めると休みの日や仕事が終わった夜の時間も稼働することになりますが、本業をおろそかにしないように気をつけましょう。
本業あっての副業であることを頭に入れつつ、無理のない範囲で取り組むことが大切です。
とくに成果物を納品する案件の場合、基本的に納期遅れは許されません。スケジュール管理をしっかりとして、可能な範囲内の案件を請けるようにしましょう。
会社に副業可能か確認する
副業を始める前は、必ず会社の就業規則で禁止されていないかを確認しましょう。就業規則で副業禁止になっている場合、副業を始めることはできません。
「バレないだろう」と思って始めても、確定申告により住民税の金額が変わる場合など、会社に通知が入ることも少なくありません。
のちのちのトラブルを避けるためにも、副業可能かどうかは事前に確認しておく必要があります。
案件探しに時間をかけすぎない
案件を探しからプロジェクト参画までは、思っている以上に時間がかかります。希望の日数や単価、業務内容などを見比べていると、応募するのに1日以上かかるケースもあります。
しかし、案件探しに時間をかけすぎると、モチベーションが下がったり収入に結びつかなかったりと、あまり良いことはありません。
次章で紹介する案件の探し方を参考に、効率よく副業に取り組みましょう。
ITエンジニアの副業案件の探し方

副業案件を探す方法はさまざまありますが、ここでは代表的なものを3つ紹介します。
エージェントを利用する
副業案件の探し方の1つ目は、エージェントを利用することです。エージェントを利用することで、自分から営業することなく案件の紹介が受けられます。
個人では見つけられない大手企業の案件や高単価案件なども、エージェントを介すことで効率よく獲得できるようになります。
エージェントのなかでもおすすめのBizlinkは週2日〜の求人を扱っており、フルリモート案件やスポット案件も豊富にあります。
登録者限定で非公開案件の紹介を受けることもできるので、ぜひチェックしてみてください。
クラウドソーシングを利用する
副業案件の探し方の2つ目は、クラウドソーシングを利用することです。クラウドソーシングには業務委託の案件が多く、フルリモートで副業することができます。
高いスキルを求めない案件も多く登録されているため、駆け出しのITエンジニアでも本業との両立がしやすいでしょう。
ただし、クラウドソーシングの案件は単価が低い傾向にあります。そのため、クラウドソーシング一本で大きく収入を増やすのは難しいかもしれません。
知り合いに紹介してもらう
副業案件の探し方の3つ目は、知り合いに案件を紹介してもらう方法です。すでに知っている人からの紹介なので受注しやすく、ミスマッチが起こりにくいというメリットがあります。
ただし知り合いからの紹介の場合、相手のITリテラシーの有無によって雇用契約で揉める可能性があります。契約に関するトラブルを避けるためにも、事前に仕事の定義や責任の所在をはっきりさせておきましょう。
まとめ

IT業界は比較的副業に関して柔軟で、実際に取り組んでいる人も多いです。本業のスキルを生かした副業であれば、スムーズに案件を獲得しやすくなります。
とくにフリーランスエンジニアとして独立したい人は、業務委託での働き方を体験してみるのもよいでしょう。さらに、副業を始めることで社外の人と関わる機会が増え、人脈を広げることもできます。
今よりも収入アップを狙いたい人や、将来フリーランスエンジニアになりたい人は、効率よく案件が探せるエージェントを利用して、副業を始めてみてはいかがでしょうか。
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