フリーランスや個人事業主の人は家賃を経費に計上できる?家事按分の計算方法もご紹介

自宅で仕事をしているフリーランスにとって、「家賃を経費にできるのかどうか?」は気になるところでしょう。家賃が経費にできれば所得税をおさえることができて、節税に繋がります。

しかし、家賃を経費にできるかどうか悩んだり、計算方法がわからなかったりするフリーランスは少なくありません。今回は、フリーランスが家賃を経費にすることについて紹介します。

自宅以外の家賃を経費にしたいケースや、家賃以外で経費に該当する項目なども解説しているので、ぜひ参考にしてください。

フリーランスは家賃を経費にすることが可能

フリーランスのなかには、自宅で作業している人も多いと思います。自宅で作業時間の大半を過ごしているフリーランスは、家賃を経費として計上することが可能です。

ただし、家賃の全額が経費にできるか?といえばそうではありません。経費にできるのは一部のみです。というのも、本来自宅はプライベートで住んでいるスペースであり、事業で使っている割合と分けて考えなければなりません。

では、どのようにして分けられるのか?というと、計算方法として一般的に用いられるのが「家事按分(かじあんぶん)」です。

そもそも「按分」は割り振ることを意味し、家賃按分では全体からプライベートと事業を分け、按分率を定めて算出する方法となります。家賃以外でいえば光熱費や通信費なども、家事按分で計算できる費用に該当します。

フリーランスが家賃を経費にできる条件

フリーランスが家賃を経費にするには、以下の2つ条件を満たしましょう。

  • 自宅を仕事場としている
  • 確定申告の際に青色申告を選択する

白色申告でも家賃を経費にすること自体は不可能ではありませんが、青色申告の方が法令上、認められやすい傾向にあります。青色申告も白色申告も家事按分のルール自体は同じですが、できれば青色申告を選択する方がよいでしょう。

フリーランスは家賃の何割までを経費にできる?

一般的には家賃の3割〜4割程度までを経費とします。自宅で作業をおこなっていると、曖昧になりがちなケースもあるかもしれませんが、あまりにも割合が高いと税務署から調査が入る可能性があるので注意しましょう。

また賃貸の場合は、家賃以外に以下の3つも経費の対象になります。

  • 共益費
  • 駐車場代
  • 礼金

敷金は経費になりませんが、礼金は契約時に支払う「謝礼」のようなもので、経費として計上できます。ただし会計処理が金額によって異なり、20万円未満は「地代家賃」や「支払い手数料」で、20万円以上は「繰延資産」となり、年度をまたいでの費用化が可能となります。

フリーランスが家賃を経費計上する際の計算方法

フリーランスが家賃を経費として計上する場合、前述の「家事按分」という考え方を用います。計算方法としては作業スペースの『面積』をもとにするか、業務の『時間』をもとにするかのどちらかになります。

具体的な計算方法は以下のとおりです。

家賃を面積で計算する方法

ここでは1ヶ月の家賃130,000万円のマンションに住んでいると仮定します。そのうち作業場として使っているスペースが家全体の30%となる場合は、以下のように計算して経費を算出します。

130,000円×0.3%=39,000円

上記の場合は、経費として計上できる金額は39,000円となります。

家賃を時間で計算する方法

時間から計算する場合は、24時間のうち作業している時間を目安にします。自宅にいる時間のうち、「何時間を作業に費やしているのか?」を考えてみましょう。

ここでは、家賃130,000円で1日8時間を業務に費やしたと仮定します。8時間は24時間のうち約33%となるため、以下のような計算方法になります。

130,000円×33%=42,900円

この場合は42,900円を経費として計上することができます。また、このようにして計算すると、だいたい家賃の3〜4割程度になるのが一般的です。

「少しでも所得税を安くしたい」という気持ちを持つ人も多いと思いますが、不自然なほど家賃が高いと後々トラブルになりかねません。上記の方法で正しく計算して経費を申告しましょう。

税務署からの提出を求められることも想定して、計算した金額の証明となるように作業スペースが明記された間取り図や、支払い証明書なども保管しておきましょう。

フリーランスが自宅以外に家賃を経費にできるパターン

フリーランスのなかには、自宅以外で業務をおこなっている人もいるかもしれません。以下のパターンであれば自宅以外でも家賃を経費として計上できます。

自宅以外に事務所を借りている場合

もし事務所や作業場を借り、仕事のみを目的として使っているのであれば、基本的に家賃の100%を経費として計上できます。ただし、あまりにも高額な家賃の場合は調査が入る可能性があるので注意しましょう。

また、自宅と事務所の両方で仕事をしている場合、両方を経費にすることができます。たとえば「事務所をメインとして使い、残った仕事を自宅で片付ける」というケースです。この場合も、自宅で作業した時間のみを経費として計算すると良いです。

家族名義の賃貸で仕事をしている場合

もし住んでいるのが賃貸物件で、親や夫などの家族名義で契約している場合でも経費として計上できます。ただし、生計を一にしている家族が持っている土地や建物を借り、家族に対して家賃を支払う場合は経費にできません。

というのも、生計を一にしている家族間では利益調整ができるリスクがあり、そもそもこのパターンの家賃は「収入として認められない=税金の支払い義務がない」ため、経費に該当しないのです。

持ち家の場合

自宅が持ち家の場合は、家賃が発生しないというケースもあるでしょう。その場合は、以下の項目を経費として計上できます。

  • 減価償却費(建物の取得価額×通常の耐用年数の償却率で算出)
  • 住宅ローン金利
  • 固定資産税
  • 火災保険料、地震保険料

住宅ローンの返済そのものは経費にできませんが、金利部分だけなら経費にできます。ただし注意したいのが、事業での使用割合が50%以上になると住宅ローン控除が受けられなくなること。

住宅ローン控除を全額受けたい場合は10%以下、全額でなくてもよい場合は50%以下までに留めるようにしましょう。

フリーランスが家賃以外に家事按分できるもの

フリーランスが自宅で仕事をする場合、家賃以外にも業務中にかかる費用の一部を経費にすることができます。なお、考え方は家賃と同様で「事業として使っている分のみ」となります。

家賃以外に家事按分できる項目は以下のとおりです。

電気代

家賃の次に注目すべきは電気代でしょう。フリーランスと一口に言っても、さまざまな業種や職種がありますが、どのような仕事をするにしても電気代は必ずかかります。

最近ではパソコンを使った仕事をする人も増えているので、照明以外にもパソコンやプリンターなどの機器類、エアコンなどで使った電気代も該当します。経費の算出には、作業時間や日数から計算する方法やコンセントの数から計算する方法などがあります。

こちらも税務署から調査が入った時に、根拠を証明できることが重要となります。闇雲に金額を設定するのではなく、正しく計算して申告しましょう。

ガス代や水道代

飲食店やお弁当の販売・宅配など事業としている場合は、ガス代や水道代も経費にできます。これは「事業にはガスや水道が欠かせない」とみなされるためで、事業内容によっては経費になりません。

とくに近年ではフリーランスエンジニアやWebライターなどを副業として始める人も多く、「どこまでが経費になるのだろう?」と悩むこともあるでしょう。しかし、エンジニアやライターの業務にはガスや水道が不可欠ではないため、経費にすることはできません。

通信費

逆にフリーランスエンジニアやWebライターのようにインターネット環境が欠かせない場合、通信費を経費にすることが可能です。電気代と同じように使用時間や日数で按分割合を決めて、全体から使っている分のみを計上します。

また、クライアントと電話やチャット、メールなどをスマホを使ってやりとりしてる場合は、スマホ代も経費にすることができます。

フリーランスエンジニアの経費について詳しくはこちらの記事で解説していますので、あわせてご覧ください。

駐車場代・ガソリン代など

事業内容と関係する場合は駐車場代やガソリン代など、車関連にかかる費用も経費にできます。他にも車検料金や自動車税、車両の購入代金なども含まれます。

仕事のみで使っている場合は原則的に経費になりますが、兼用の場合は走行距離や日数などで按分割合を決めて計算します。ただし、こちらも「車が事業に不可欠」とみなされる場合のみで、事業との関係が証明できないと経費にはなりませんので注意しましょう。

フリーランスが家賃を経費計算するタイミング

エンジニアの年収

家賃を経費にする場合、「毎月」と「1年」のどちらからで計算することができます。毎月の作業量や作業時間がほとんど変わらない場合は、年に1回まとめて計算する方法が楽でしょう。

しかし、毎月作業時間が変わるのであれば、毎月計算する方が良いと考えられます。というのも、年に1回で計算すると作業時間が多かった月の実質的な経費が少なくなり、損をしてしまう可能性があるからです。

ただし家事按分の割合と計算方法を1度決めたら、変更しないようにしましょう。「少しでも経費を多くしよう」と考えて割合や計算方法を頻繁に変更してしまうと、税務署に指摘される可能性があります。

家賃の経費を計算したら確定申告をしよう

家賃の経費を計算したら、確定申告をおこないましょう。確定申告は毎年1月1日〜12月31日の所得に対し、翌年2月16日〜3月15日の間におこないます。

特別な事情をのぞいて確定申告ができる期間は約1ヶ月のみとなり、この期間内で1年間の所得と経費を計算するのは、思っているよりも負担がかかるものです。

焦って確定申告の準備をしなくても良いように、日頃からこまめに帳簿をつけておきましょう。以下のような有料のクラウド型会計システムを使うと、所得と経費を入力するだけで自動で計算してくれるので便利です。

【フリーランスに人気の会計システム】

  • マネーフォワード
  • freee
  • やよいの青色申告

確定申告が不安なフリーランスエンジニアにはBizlinkがおすすめ

フリーランスになると、会社員のようにすべての事務作業をおこなってくれるわけではありません。家賃をはじめとする経費の計算や確定申告は自分でおこなうか、税理士に依頼することになります。

今はフリーランスを目指したり独立したりと、自由な働き方をするエンジニアも増えています。フリーランスエージェントの『Bizlink』では、フリーランスエンジニアの確定申告のサポートをおこなっています。

「事務作業が苦手」という人はもちろんですが、「安定した収入がほしい」という人にもBizlinkがおすすめです。Bizlinkではエンジニアの希望に合わせた案件紹介をおこなっており、キャリア相談から案件を探すこともできます。

幅広い職種と働き方ができる案件をご用意しているので、ぜひこちらからチェックしてみてください。Bizlinkの利用は無料で、エンジニア案件を探したい方なら誰でもご登録いただけます。

まとめ

近年、働き方の多様性により国内フリーランスは1,577万人もいると言われています。(参考:『新フリーランス実態調査 2021-2022年版』発表

自由な働き方を求めてフリーランスになった人も多いと思いますが、事務などの地味な作業が多く驚いている人もいるのではないでしょうか?フリーランスになると自由な反面、「すべて自分でおこなわなければならない」という責任が伴います。

家賃や光熱費などの計算は少々ややこしく、面倒くさいと感じるかもしれません。本記事で紹介したポイントをおさえ、経費を正しく計上して節税につなげましょう。

Follow me!

フリーランスの皆様こんな悩みありませんか?

  • 今後の自分のキャリアに悩んでいる
  • 自分の市場での価値を上げてみたい
  • 独立できるか正直不安だ…

こんなお悩みはBizlinkで解決しましょう!

関連記事Related posts