フロントエンドエンジニアとWebデザイナーはどちらも画面の設計に関する業務をおこなっているため、明確な違いがわからないと感じている人も多いと思います。
しかし、当然ながら携わる業務は異なりますし、求められるスキルも違います。そのため、両者の違いを把握せずにフロントエンドエンジニアやWebデザイナーになると、「イメージと違う職業だった・・」と後悔することになるかもしれません。
本記事では、フロントエンドエンジニアとWebデザイナーの違いについて詳しく紹介します。それぞれの職種に向いている人や、あると有利な資格、よくある質問(Q&A)についても解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
Contents
フロントエンドエンジニアとWebデザイナーの違い

フロントエンドエンジニアとWebデザイナーはまったく関わりのない職種ではなく、どちらかといえば関係性が近い職種といえるでしょう。まずは、フロントエンドエンジニアとWebデザイナーの両者を比較するために、以下の4つの違いを紹介します。
- 仕事内容の違い
- 必要なスキルの違い
- 収入の違い
- 将来性の違い
1つずつ詳しくみていきましょう。
仕事内容の違い
フロントエンドエンジニアのおもな仕事内容は、ユーザーが使うための仕組みを作ったり機能を搭載したりすることです。ブラウザ上で「ユーザーが直接動かす部分を設計」するため、使いやすいUI/UXが求められます。
一方、WebデザイナーはWebサイトやWebアプリのデザインを担当する人を指します。サイトやアプリのレイアウトやバナーをデザインするなど、見た目を作ったり整えたりするのがおもな仕事内容です。
Webデザイナーがデザインした内容に沿って、フロントエンドエンジニアが必要な機能を必要な場所に搭載するのが一般的です。なお、Webデザイナーとフロントエンドエンジニアが別々でいるケースもあれば、両方を1人のエンジニアが兼任するケースもあります。
必要なスキルの違い
フロントエンドエンジニアは、Web上に機能を搭載していくため、HTMLやCSS、JavaScriptなどのプログラミング言語スキルが必要です。また、コーディングする際に使われるフレームワークやUI/UX設計に関するスキル、バックエンドの知識も欠かせません。
一方、Webデザイナーはデザインにまつわるスキルが必須となります。基本的なスキルには、Photoshop・Illustratorなどのデザインツールを使いこなすスキル、Webデザイン・レスポンシブデザインに関する知識などが挙げられます。
Webデザイナーが直接コーディングすることはありませんが、プログラミングの知識があればよりよいです。
収入の違い
フロントエンドエンジニアとWebデザイナーでは、フロントエンドエンジニアのほうが収入が高い傾向にあります。求人ボックスの求人統計データによる両者の平均年収は、以下のとおりとなっています。
- フロントエンドエンジニア・・約599万円
- Webデザイナー・・約470万円
(参考:フロントエンドエンジニアの仕事の年収・時給・給料、Webデザイナーの仕事の年収・時給・給料)
フロントエンドエンジニアは技術職のため比較的収入が高めなことや、Webデザイナーを業務委託で探す企業が増えていることなどから、両者の平均収入に差が出ると考えられるでしょう。
また、上記のデータではフロントエンドエンジニアの方が約120万円ほど平均年収が高い結果になっていますが、当然ながらスキルや実績によって年収は変動します。
将来性の違い
WebサイトやWebアプリなど、Web関連サービスへの需要は年々高まっており、今後もこの流れは続くと考えられます。そのため、フロントエンドエンジニアもWebデザイナーも将来性が高い職種といえるでしょう。
近年では副業でIT系のスキルを身につける人も増えているため、本業にするのであれば、専門性を高めたり、スキルを掛け合わせたりと、「ほかの人の差別化」がより大切になると考えられます。
フロントエンドエンジニアに向いている人

フロントエンドエンジニアはプログラミング言語を使って業務をおこなうため、プログラミング言語に興味があるかどうかは重要な目安となります。そのほか、フロントエンドエンジニアに向いている人の特徴を以下にまとめてみました。
- 試行錯誤できる人
- 効率化を考えられる人
- ITやデザインが好きな人
- 人の立場に立って考えられる人
- コミュニケーション能力がある人
フロントエンドエンジニアの業務では、実際にサービスを利用するユーザーの立場になって考える意識が大切です。そのため、「これで本当に良いのだろうか」と常に自問自答を繰り返します。
また、何らかのエラーが出たときには、エラーを解決するまで試行錯誤しなければなないため、途中で投げ出さずにやりきる気持ちも必要です。
基本的にフロントエンジニアの業務は地道な作業の連続ですが、そのなかでも効率を求めて「コストや時間を削減しよう」という意識がある人は、フロントエンドエンジニアに向いているといえるでしょう。
Webデザイナーに向いている人

Webデザイナーに向いているかどうかは、デザインが好きかどうかによって大きく左右されます。ただ、デザインが好きだからといって必ずしもWebデザイナーに向いているとは言えないのも事実です。
デザインが好きかどうか以外のポイントで、Webデザイナーに向いていると考えられる人の特徴は次のとおりです。
- 柔軟に対応できる人
- 自由な発想ができる人
- トレンドに敏感な人
- 地道な作業ができる人
- コミュニケーション能力がある人
Webデザイナーはクライアントが求める内容に沿ってデザインを考えるため、要望に応えられる対応力や発想力が求められます。また、Web業界は移り変わりが激しいこともあり、トレンドのデザインを取り込むことも少なくありません。
そのため、業界のトレンドを追いかけることが苦ではない人や、最新情報をキャッチアップできる人は、時代の流れに合わせたWebデザイナーになれるでしょう。時代にあったデザインができれば単価も上がりやすいので、収入アップにつなげやすくなります。
フロントエンドエンジニアとWebデザイナーに有利な資格

フロントエンドエンジニア/やWebデザイナーになるために必要な資格というものはありませんが、「あれば有利になる」という資格はいくつかあります。ここでは、フロントエンドエンジニアとWebデザイナーに分けて、それぞれの職業で有利になる資格を紹介します。
フロントエンドエンジニア
フロントエンドエンジニアに役立つ資格は次のとおりです。
- HTML5プロフェッショナル認定試験
- Webクリエイター能力認定試験
- 基本情報技術者試験
- CIW JavaScript Specialist
- PHP 技術者認定試験
- Ruby技術者認定試験
これらすべての資格を取得する必要はありませんが、「Webクリエイター能力認定試験」は、Webサービスを開発する技術者として最低限の知識が問われる試験内容となっているため、機会があればチャレンジしてみるのがおすすめです。
また、基本情報技術者試験はITに関する基本知識や技能が問われる試験のため、フロントエンドエンジニア以外のエンジニアを目指す際にも役に立つ資格となります。
その他の資格も取得しておくと面接などでアピールできるため、気になる方は取得を検討してみるとよいでしょう。
Webデザイナー
Webデザイナーには、当然ながらデザイン関連の資格が役立ちます。具体的な資格は以下のとおりです。
- ウェブデザイン技能検定
- Photoshop(R)クリエイター能力認定試験
- Illustrator(R)クリエイター能力認定試験
- Webクリエイター能力認定試験
- HTML5プロフェッショナル認定資格
- 色彩検定
ウェブデザイン技能検定は、厚生労働省が指定している国家資格となります。こちらの資格は3級のみ実務経験は不要ですが、2級・1級の受験には実務経験が必要なため注意が必要です。
PhotoshopやIllustratorの能力認定試験に関しては、ツールを使いこなせるスキルがあれば実際の業務には問題ありませんが、スキルの証明になります。さらに、デザインする上で色の知識は欠かせないので、色彩検定やカラーコーディネーターなどの勉強をしてみるのもよいでしょう。
よくある質問(Q&A)

ここでは、フロントエンドエンジニアとWebデザイナーを目指す際、気になる人が多い内容をQ&A方式でまとめました。
これからフロントエンドエンジニアもしくはWebデザイナーを目指してみようと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
フロントエンドエンジニアからWebデザイナーになれる?
フロントエンドエンジニアからWebデザイナーになることは十分可能です。前述のとおり、両方を兼任する人もいるほど親和性の高い職種といえます。
また、逆にWebデザイナーからフロントエンドエンジニアになることも可能ですが、この場合はプログラミングスキルを習得する必要があります。
どちらか一方の職業についたあとも、もう片方のスキルを身に付けたいと思う人も多くいます。そのため、まずは気になるほうを目指してみて、そのあとでスキルの幅を広げていくのも1つの方法です。
フロントエンドエンジニア・Webデザイナーはどちらを目指すのがよい?
フロントエンドエンジニアとWebデザイナーで迷う場合は、今回紹介した次の4つを比較してみましょう。
- 仕事内容
- 必要なスキル
- 収入
- 将来性
より高収入を目指すのであれば、フロントエンドエンジニアを目指すのがおすすめですが、そのぶんレベルも上がります。また、必要なスキルを身につけるまでの学習ハードルも異なるので、「挫折しそうに感じるかどうか」も視野に入れて検討しましょう。
やってみたい気持ちも含めて、仕事内容や収入面で目標を持って働けそうかなど、多方面から考えるとよりよいです。
未経験からフロントエンドエンジニア・Webデザイナーになれる?
未経験からフロントエンドエンジニア・Webデザイナーになることは可能です。現在、フロントエンドエンジニアやWebデザイナーとして働いている人も、最初は未経験からスタートしてスキルや実績を積み上げてきています。
また、最近ではプログラミングやデザインを独学できる環境も整っているので、スキマ時間を使って新しいスキルを習得することもできるでしょう。
まったくの未経験からフリーランス案件を探すのは難しいですが、実務経験を積んでいけばフリーランスエンジニアやフリーランスWebデザイナーを目指すことも可能になります。
フロントエンドエンジニア・Webデザイナーの案件探しは『Bizlink』
フロントエンドエンジニアやWebデザイナーは在宅でできる案件も多くあるため、フリーランスが目指しやすい職種といえます。ある程度のスキルを身に付けて実務経験を積んだら、フリーランスエージェントに登録して案件を受注してみましょう。
フリーランスエージェントの『Bizlink』では、フロントエンドエンジニアやWebデザイナーの案件を豊富に扱っています。常駐〜フルリモートまで幅広く対応しているため、希望の働き方を目指すことも可能です。
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まとめ
フロントエンドエンジニアとWebデザイナーは近い存在のため、混同している人も少なくありません。ざっくり分けると、プログラミングを使って機能などを実装していくのがフロントエンドエンジニアで、サイトやアプリのデザインをおこなうのがWebデザイナーです。
とはいえ、フロントエンドエンジニアとWebデザイナーの業務は関わりあう部分もあるので、どちらもできるようになれば市場価値の高い人材を目指せるようになります。どちらに適正があるのかは人によって違うので、じっくり考えて挑戦してみるとよいでしょう。
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