一口に「ITエンジニア」といっても、職種や業務内容は多岐にわたり、それぞれ求められるスキルや知識は異なります。しかし、IT業界という大きなくくりで見れば、性格や個人の特性などによる向き不向きは、ある程度共通してきます。
今回は、ITエンジニアに向いている人の特徴・向いていない人の特徴に加えて、理想のITエンジニアに近づくための具体的な方法も解説しています。
「ITエンジニアになりたいけど、向いていないかもしれない・・・」と感じる人は、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
ITエンジニアに向いている人の特徴5つ

どのような職業にもいえることですが、「自分に向いていない」と感じながら働くのはつらいものです。また、『好き』と『向いている』は、必ずしもイコールにはなりません。
ここでは、一般的にITエンジニアに向いていると言われる人の特徴を5つ紹介します。自分がどの程度当てはまるのかチェックしてみましょう。
論理的思考ができる
論理的思考は「ロジカルシンキング」とも呼ばれ、ITエンジニアだけでなくIT業界に従事するなら必須スキルともいえるほど重要な能力です。
たとえば、クライアントが抱える問題やシステムの問題などに対し、いかに低コストで最適な解決策が導き出せるかなど、原因の究明・対策を講じるためには論理的思考が欠かせません。
ITエンジニアの業務では、「なんとなく」や「イメージ」などの直感的思考ではなく、筋道を立てて物事を考えられる人が向いているといえます。
臨機応変な対応ができる
ITエンジニアの業務では、システムの不具合や誤作動などのトラブルが起こることもめずらしくありません。トラブルが起こる原因はそのときの状況によって異なりますが、「現状においての最善策」を冷静に考えて対応できる能力が求められます。
また、IT業界は変化が早いこともあり、新しい技術や情報が次々に出てきます。早いものであれば、「数年前の技術や知識では古い」ということもありえるのです。そのため、業界の変化を肌で感じ取りつつ、時代に合わせて対応していける人材を目指すことも大切です。
人と円滑にコミュニケーションが取れる
ITエンジニアは1人で黙々と作業する職種にみられがちですが、実は他人とのコミュニケーションが必要なシチュエーションも多くあります。とくにプロジェクトごとにチームが作られる場合、他のメンバーとのコミュニケーションは、業務を円滑に進めるうえで重要な要素となります。
また、システムエンジニア(SE)やチームリーダー、マネージャーなどの立場になれば、クライアントからの要望や問題を正確に導き出す「傾聴力」や、プロジェクトメンバーをまとめる管理能力も求められます。
精神的な負担に耐えられる
IT業界では、会社によっては残業が続いたりクライアントから厳しいことを言われたりと、精神的な負担が大きい一面もあります。ほかにも、バグを混入させたり設定をミスしてしまったりして、大きな損害を被ってしまうこともあるかもしれません。
また、納期の変更や作業の遅れなどによって、ハードスケジュールになることもあります。そのようなとき、業務を最後までやり遂げるには体力だけでなく、精神的な負担を感じることにもなるでしょう。
ストレスを感じたときに精神面が弱いと、いつまでも引きずってしまいメンタルを壊しかねません。ITエンジニアの業務は細かくて正確な作業が求められることも多いですが、「ここは少し大雑把にいっても大丈夫」という気持ちの切り替えを持つことも大切です。
学びへの意欲がある
「新しいことや未知なことに対して、自分で調べて取り込んでいきたい」という姿勢は、IT業界においてとても重要です。日々技術は進化していくので、数年前の情報や知識では太刀打ちできないことも多々発生します。知らないことを率先して調べて理解し、それを自分のものとして使えるような人なら、市場の動向に合わせた人材になることができるはずです。
また、学びへの意欲があれば知識量がどんどん蓄積され、システム障害やバグが起こったときの解決策を導きやすくなるものです。年齢に関わらずたくさんの引き出しをもち、必要な場面で必要なアイディアを考えられる人は、ITエンジニアに向いているといえるでしょう。
ITエンジニアに不向きな人の特徴3つ

では、ITエンジニアに不向きな人とは、どのような人でしょうか。自分自身の性格や気性から、適性があるかどうかの判断の目安として参考にしてみてください。
IT業界への関心が低く向上意欲がない
IT業界やIT技術への関心が低い人がエンジニアになると、とても苦痛に感じるはずです。これはIT業界に限ったことではありませんが、興味のないジャンルに意欲的になれる人は少ないものです。
IT系の職場では知識や技術を自ら学ぶ姿勢が大切ですが、プログラミングなどのIT技術に興味がなければ「率先して学ぼう」という気持ちを持ち続けるのは困難です。そのため、「言われた仕事だけやれば良い」「誰かが教えてくれるだろう」という受け身の考え方を持っている人は、ITエンジニアとして成長しづらい傾向にあります。
会社は仕事をする場所であり、誰かがレールを引いてくれるものではありません。ITエンジニアを目指すのであれば、自分自身の成長を望み、自発的に思考を巡らせて行動できる姿勢でいることが大切です。
効率化が苦手
ITエンジニアの業務では同じことを繰り返し続けるのではなく、「効率化するにはどうすれば良いか」を考える場面も多くあります。
たとえば、同じコードを何度も書いていては非効率なので、繰り返し使うことが多い処理は共通化や自動化することも考えなければなりません。このようなときに、「同じ作業をそのまま繰り返す」のか「次からは簡単にできる仕組みを作る」のかでは、仕事に対する根本的な考え方が異なります。
また、効率化を追求するにあたって、今までの自分のスキルや経験だけでは実現しないこともあります。その際、実現可能な方法を探したり考えたりと、「効率化に対する意識」を持って行動できるかどうかが重要なポイントとなります。
地道な作業が好きではない
ITエンジニアのなかでも、プログラマーのようにソースコードを読んだり書いたりする業務が多い職種は、地道な作業の連続です。毎日パソコンに向き合い、「何が書いてあるのか」を読んだりトラブルの原因箇所を探したりすることになります。
このような作業は細かい作業には忍耐力が求められるため、地道な作業が苦手な人には不向きといえます。逆にコツコツと物作りすることが好きな人や、課題を乗り越えることが好きな人であれば、ITエンジニアの仕事を楽しめるでしょう。
ただし几帳面すぎると仕事が進まないため、問題を抱えつつも先に進められる「思考の転換力」も大切です。
「向いてない」と感じる人が理想のエンジニアに近づく方法

ここまで紹介したなかで、「自分はITエンジニアに向いてなさそう」と感じた人もいるのではないでしょうか?ただ、上記に当てはまるからといって、「ITエンジニアになれない」というわけではありません。
向いていなさそうだけれど今後もITエンジニアとして頑張っていきたい人は、以下のような意識を持って行動してみましょう。
毎日IT技術に関する情報に触れる
どのような分野でも、その情報に多く触れるほど知識や理解が深まるものです。そのため、できるだけ毎日IT技術に関する情報に触れるように心がけましょう。
「忙しくて時間がない」という人もいるかもしれませんが、気になるITエンジニアやIT業界のSNSをチェックしたり、メルマガを読んだりと簡単なことから始めるだけでもOKです。また、IT情報は海外から発信されることも多いので、最新のテック情報を発信している海外のWebサイトをチェックしておくのもおすすめです。
資格取得を検討してみる
もし現時点でITエンジニアやIT技術に関する資格を持っていないのであれば、取得を検討してみるのもよいでしょう。国家資格などの難しいIT系の資格もいくつかあり、取得するのが難しいかも知れませんが、学習するうえで得られる知識や技術は業務にもよい影響を与えるはずです。
また、資格を持っていることで給料のよい企業に就職できたり、役職につけたりする可能性もあります。資格取得という目標があることで、モチベーションの向上にもつなげることもできるでしょう。
ITエンジニアの知り合いを作る
独学でプログラミングを勉強している人や、職場と家の往復だけの人は、新しいITエンジニアの知り合いを作るのもよいでしょう。 ITエンジニアが交流できる場は意外と多く、SNSやエンジニア専用の知識共有プラットフォームなどのオンラインから、オフラインの勉強会やイベントなども開催されています。
ITエンジニアは人脈から仕事が舞い込んでくることもあるので、オンライン・オフラインのどちらかに関わらず、気が合いそうな人がいれば積極的につながりを作っていくとよいでしょう。
優秀なITエンジニアの先輩を見つける
ITエンジニアとして働いていくと、「壁」と感じるタイミングが訪れるかもしれません。たとえば、技術的なことやタスク管理、人をまとめるマネジメント能力など……。
どのようなことを壁と感じるのかは人それぞれですが、自分の頭のなかで考えても答えが出ないこともあるでしょう。そのようなときは、自分よりも優秀だと感じる先輩に相談してみるのも1つの方法です。
優秀なITエンジニアとコミュニケーションをとることで、解決方法の糸口が見つかったり悩んでいることへの理解が得られたりするかもしれません。ただし、全く話したことがない人からの悩み相談は誰でも戸惑うものです。
いざというときのためにも、まずは日頃から相談できるような関係性が築ける先輩を見つけておくことが大切です。
目標設定を小さくする
もし目指したいITエンジニアの姿や目標に掲げていることがあれば、小さな目標を設定して1つずつクリアしましょう。スキルや経験が不足している状態で大きな目標を持ってしまうと、挫折する可能性が高まります。
まずはスキルを棚卸しして自分自身の強みや弱みを把握し、達成したい目標から逆算して「今何をすべきか」を考えてみましょう。現状から少し背伸びをして届くくらいの小さな目標を立ててクリアしていくと、成功体験を繰り返す感覚が身につき、目標達成しやすくなります。
ITエンジニアへの適性があるかを調べる
上記の対策を続けても自分がITエンジニアに向いているかどうか不安であれば、適性診断テストで向き不向きを把握してみるのもよいでしょう。一般財団法人「エンジニアリング協会」が提供する
『エンジニアリング業界への適性診断』をはじめ、無料で適性診断できるサービスがいくつかあります。
自分で向き不向きが判断できない人や客観的に適性を知りたい人は、一度チェックしてみるとよいかもしれません。ただ、適性診断の結果がよくないからといって、ITエンジニアになることを諦める必要はありません。診断結果は、あくまでも参考目安として捉えるようにしましょう。
ITエンジニアがフリーランス案件を探すなら『Bizlink』
ITエンジニアとして働いていると、「将来的にフリーランスを目指したい」という気持ちが芽生える人も多くいます。しかし、実際にフリーランスになったとしても、案件が確保できなければ収入を得ることはできません。
そこで、フリーランス案件を豊富にあつかうエージェント『Bizlink』を利用するのがおすすめです。BIzlinkでは、1人1人のスキルや希望条件に合わせた案件の紹介をおこなっています。
自分で案件探しをしなくて良いので「営業が苦手」「人脈がない」というITエンジニアにも最適です。扱っている案件のプログラミング言語や職種は豊富で、プログラマー以外にもマネージャーやデザイナーなど、さまざまなジャンルの案件紹介が受けられます。
また、Bizlinkでは高単価な案件を多く扱っており、安定した収入を確保したいというITエンジニアにもおすすめです。無料で登録・相談できるので、ぜひチェックしてみてください。
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まとめ
さまざまな分野でのニーズが広がるITエンジニアは、今後も将来性が高いと言われている職業です。ただし、覚えなければならないことや求められるスキルなどは幅広く、向き不向きがあるのも事実です。
適性のない人がITエンジニアになると、長く働き続けるのは難しいかもしれません。自分自身が楽しみながら活躍するためにも、本記事を参考に「自分はITエンジニアに向いているのかどうか」を改めて考えるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
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